人気ロックバンド「シーナ&ロケッツ」のギタリストとして知られる鮎川誠さんが29日、膵臓がんのため亡くなりました。74歳でした。
鮎川誠さんは福岡県久留米市出身で、1975年にロックバンド「サンハウス」のギタリストとしてメジャーデビューを果たしました。
1978年には妻のシーナこと悦子さんとともにロックバンド「シーナ&ロケッツ」を結成し、「ユー・メイ・ドリーム」などの曲で人気を集め、「めんたいロック」と言われる福岡発のロックムーブメントをけん引しました。
また、ギタリストのかたわら俳優としても活動していて、NHKの連続テレビ小説「ちゅらさん」にも出演しました。
2015年にボーカルを務めていた悦子さんが亡くなったあとも、「シーナ&ロケッツ」としての活動を続けてきました。
所属事務所によりますと、鮎川さんは昨年5月に膵臓がんが見つかったあとも精力的にライブ活動を続けていたということですが、29日、膵臓がんのため亡くなったということです。
30年以上交流 音楽プロデューサー「感謝しかない」
鮎川さんと音楽活動を通じて30年以上交流があった、福岡市出身の音楽プロデューサー、深町健二郎さんは「鮎川さんは日本のロックギタリストでも群を抜いてかっこいいギタリストだなと衝撃を受けたのを覚えています。たくさんのものを与えてくださった、天使のようなロックンローラーでした。感謝しかないです。先月の後半までマネージャーを通してやりとりしていたので、亡くなったという実感がなく、固まってしまいました」と話していました。
そのうえで「僕の中でも喪失感が出始めていますが、僕らが気付いたことや感じたこと、鮎川さんから教えてもらったことを、自分たちなりに引き継いでいきたいです」と話していました。
出身地 福岡 久留米でも悲しみの声
鮎川さんのふるさと、福岡県久留米市でも悲しみの声が聞かれました。
60代の男性は「ニュースを見てびっくりしました。先にシーナさんが亡くなって、1人で頑張っておられたので、残念でなりません。74歳は若すぎる」と話していました。
また、久留米市中心部にある楽器店の店長の男性は「鮎川さんはロックのスターでした。久留米市の音楽祭でもライブをしていただいて、たくさんの演奏を聴かせてもらったので、とても残念です。今までありがとうございましたとお伝えしたいです」と話していました。
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