濱口監督「悪は存在しない」に国際批評家連盟賞…塚本監督「ほかげ」は最優秀アジア映画賞 - 読売新聞オンライン

　【ベネチア＝木村直子】イタリア・ベネチアで開催中の第８０回ベネチア国際映画祭で８日、コンペティション部門に出品されている濱口竜介監督の新作「悪は存在しない」が国際批評家連盟賞を受賞した。

　東京に近い自然豊かな町を舞台に、アウトドア施設の建設を巡る地元住民の葛藤を描いた作品。映画祭とは別の組織が選ぶ独立賞で、「並外れた美しさ、複雑な人物描写、謎めいた結末を持つ映画」と評された。

　また、革新的な作品を集めたオリゾンティ部門に出品されている塚本晋也監督の「ほかげ」が、アジア映画の普及を目的とした国際団体が主催するＮＥＴＰＡＣ賞（最優秀アジア映画賞）を受賞した。「ほかげ」は戦後日本を舞台に、民衆の視点から戦争を捉えた作品。

　最高賞の金獅子賞などは９日夜（日本時間１０日未明）の授賞式で発表される。

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